| ■ 「米軍基地なくすしかない」 沖縄・少女暴行事件抗議の街頭演説 |
| 全国革新懇は2月15日、渋谷駅ハチ公前で、沖縄・少女暴行事件に抗議する街頭演説をおこないました(既報)。弁士の一人、志位和夫日本共産党委員長(全国革新懇代表世話人)の演説を紹介します。 ◇ みなさん、こんばんは。日本共産党の志位和夫です。 私たち全国革新懇はこの場をお借りし、沖縄で起こった、許すことのできない事件についての訴えをさせていただきます。沖縄でアメリカの海兵隊員による14歳の女子中学生への暴行事件が起こりました。逃げる少女を追いかけて車に乗せて連れまわしたあと、暴行に及んだという許しがたい事件です。 この事件が起きたのは沖縄の北谷(ちゃたん)町というまちです。町全体で8千世帯、その15パーセントが米兵の住宅です。「米兵は基地のなかに住んでいる」と思われていますが、町のなかにも米兵が住んでいて、日中でも戦闘服を着てのしのしと歩いている。これが沖縄の北谷町の実態です。そのなかで事件が起こりました。 1995年に12歳の少女が暴行された事件に、沖縄で島ぐるみの怒りがわきおこりましたが、また同じような事件が起き、いま県議会は全会一致で抗議決議をあげ、市町村でも次々と抗議決議をあげています。沖縄市では革新の東門市長を先頭にたたかいが始まり、市民集会が近く予定されています。この市民集会は保守も革新もみんな一緒の集会で、なんと市の警察も主催団体に入ったそうです。これがいまの沖縄です。 みなさん、私はこの凶悪な犯罪行為に対して、強い憤りをもって抗議の意を表したいと思います。そして被害にあわれた少女とそのご家族への謝罪と補償を強く求めたいと思います。 日本政府はアメリカに「綱紀粛正」と「再発防止」を申し入れました。しかし、事件のたびに「綱紀粛正」「再発防止」と、何度申し入れてきたことでしょうか。何度申し入れても、凶悪事件はなくなりません。沖縄県警の資料をもとに現地の新聞がまとめた統計を見ますと、1995年の少女暴行事件以来、2007年までのあいだに、米軍関係者らによる女性暴行事件は14件、被害者は17人にも及んでいます。私が訴えたいのは、県警に摘発された事件は実際の事件のごく一部だということです。 23年前、高校2年生のときに、レイプされた女性の訴えをここにもってきました。この女性は部活が終わって自宅に帰る午後十時頃、友だちと別れて一人で歩いていました。停めてあった車から米兵が出てきて、「友だちの家に行くのに道が分からない」と話しかけてきました。かわいそうだと思って話を聞こうとすると、別の米兵が首に手を回し、のど元にナイフを突きつけて、英語で「お前を殺せる」と言いました。近くの公園に連れて行かれ、3人の米兵にレイプされたといいます。「助けて」と叫びたかったけれども、のどにものがつまったようになって声が出せなかった。この少女は警察に訴えようとしたけれども、どうしても警察に行けなかった。なぜあのとき米兵の話を聞いてしまったのか。どうして大きな声を出さなかったのだろうと自分を責めました。何度も自殺を図りました。1995年に少女暴行事件が起こったときには、その女性はニュースを聞いて涙が止まりませんでした。自分が警察に行かず、被害を公にしなかったことが同じような被害にあう少女をつくってしまった。この思いで、女性は告発に踏み切ったといいます。 ![]() こういうつらい思いをされてる方が沖縄にはたくさんいます。実際に摘発されたのは氷山の一角です。多くの沖縄の県民が、女性が、少女がこういうつらい思いにあっている。これを日本国民として、絶対に見過ごすわけにいかないではありませんか。 みなさん、日米両政府などは「綱紀粛正」と言いますが、海兵隊はアフガニスタン戦争、イラク戦争で、女性、子ども、お年寄りを殺している「なぐりこみ部隊」です。米軍のなかでも一番どう猛な部隊です。彼らがどういう教育を受けているかご存じでしょうか。アメリカの青年だって、そう簡単に人を殺せるようになるわけではありません。青年たちを殺人者に仕立てるために、海兵隊では何の理由もどんな目的もない命令を出し、実行させます。たとえば、この木の枝を四時間持てと命令を下せば、四時間木の枝を持っているんです。まったく無意味な命令だけれども、命令が出ると、機械のように動く人間をつくりあげるのが海兵隊の教育です。そして、もうひとつ教育していることがあります。それは、「沖縄はかつて米兵が血を流して占領した島だ。だからこの島は俺たちのものだ」という、まさに植民地のように沖縄を扱う教育をおこなっています。こういう海兵隊に「綱紀粛正」など百回繰り返しても、かなわないことは明らかです。私は、「再発防止」と言うのであれば、沖縄の基地をなくすしかない、アメリカ軍に母国アメリカに帰ってもらうしかない、これしか解決方法はないと考えますが、いかがでしょうか。 みなさん、米軍基地の問題で、もう一つ訴えたいことがあります。山口県の岩国市で、これまで市長を務めていた井原勝介さんが米空母の艦載機の受け入れをきっぱり拒否して頑張ってこられました。肝っ玉の座ったりっぱな市長さんです。ところが国は、いやがらせのために建設中の市の建物の補助金を打ち切りました。井原さんは辞職し、市長選に訴えました。井原さんは大健闘しましたが、わずかの差で破れました。 しかしみなさん、井原さんは選挙のあとの記者会見で、「これで民意が変わったとは考えない。今度の選挙で元に戻ることはない。紆余曲折があっても、一度動き出した流れを止めることは出来ない」と堂々たる意思表示をしました。国の卑劣な基地の押し付けは必ず失敗すると私は言いたいと思います。 みなさん、沖縄、岩国の実態は、「米軍再編」という名でいま押し付けられようとしている基地強化をこのまま許していいのかを大本から検討することを迫っているのではないでしょうか。 「米軍再編」の名で沖縄ではいま、辺野古という美しい珊瑚礁の海、ジュゴンが泳ぐ海をつぶして、巨大な海兵隊の基地をつくろうという計画があります。 しかし、これは沖縄だけじゃありません。東京湾の入口、横須賀の米海軍の基地に、いまいる「キティホーク」という空母を原子力空母に置き換えようという動きが進んでいます。原子力空母は原子炉を船のなかに積んでいる艦船です。ということは、東京湾の入口に原発をつくることと同じです。こういう危険な計画がいま進められようとしています。原子力空母は巨大な艦載機を積みます。その艦載機の移転場所に岩国が選ばれたのです。 神奈川の座間市では、アメリカ本土から米陸軍の新しい司令部が移ってきて、ストライカー旅団というイラク戦争でも出動した「なぐりこみ部隊」の司令部になろうとしています。海兵隊も、空母も、これらはみんな海外に遠征するのが専門の部隊です。日本を守る部隊じゃありません。イラク戦争、アフガン戦争などで、海外へのなぐりこみをおこなう、一番侵略的でどう猛な部隊です。 ![]() こうした米軍に基地を貸してる国は、世界の中で日本だけです。このような状態をこのまま21世紀も続けておいていいのでしょうか。 これに加えて政府は国民の税金を、「思いやり予算」といって、米軍のために毎年2500億円もつぎ込んでいます(米軍再編経費等を含む)。みなさんの税金です。その一方で、介護、年金、医療、生活保護など、社会保障の自然増2200億円を毎年削っています。社会保障は2200億円削り、米軍には2500億円つぎこむ。「思いやる」先が間違ってるじゃありませんか。 みなさん、こういう政治のあり方を大本から変えようじゃありませんか。米軍基地はなくしていこうじゃありませんか。基地の大本にある日米安保条約をなくして、日米関係をアメリカいいなりから、対等平等の友好関係に切り替えていこうじゃありませんか。 最後に私たち全国革新懇はそのために力を尽くす決意を述べまして、この場での訴えとさせていただきます。ご静聴ありがとうございました。(文責・全国革新懇事務室) |